何の香りだろう
子供の頃の記憶
何処かで見た場所
心の風景
確かにそこにいたはずの匂いの記憶が残り
残像が時折頭をかすめてゆく
はっきりと見えるわけではないが
記憶の奥底に温かく今も眠る
たまに蘇っては僕の心をくすぐる
忘れてはいけないよと心の友が言っている
忘れてはいけないよと
もうひとりの自分が教えてくれている
でたらめな何かを蹴飛ばして
僕を記憶の奥底まで連れてゆく
言葉にできないもの目に見えないもの
そういった存在がある事を忘れてはいけない