日のあたる場所
日の光が
いつしか男を蝕んでいた
その事に男は気づかず歩いていた
日の光が嫌いなのは
生まれついての事だ
子供の頃から雨の音が好きで
黒い雨雲が見えると元気になった
孤独は男を癒し
明日への活力に変えた
もう雨の降らなくなった世界は
男の秩序を乱し帰る場所を失わせた
男は思う
もう孤独も終わり
太陽の光が自身を狂わせても
明日を生きたいと願うとき
そこには光と影が必要なんだと
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